小説の墓場

「ゆいレール」は続くよどこまでも ㉖

仕事は夜九時に終わる。

 

遊興費が生活費を圧迫しているので、ゆいレールには乗らない。

 

美栄橋駅から壺川駅までの四駅分歩く。

時間にして四十五分くらい。

 

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58号線沿いを歩き、泉崎のバスターミナルのところで330(*6)沿いへ。

道中にスーパー「かねひで(*7)」で晩ごはん用に惣菜を買う。

 

この時間になると半額シールのついた掘り出し物がある、

今日はタコライス(*8)と魚の天ぷら(*9)と発泡酒を一本買った。

 

ひとりさみしく東京より二、三は少ないテレビのチャンネル(*10)を

ころころ変えながら、魚の天ぷらにウスターソースをかけたところで

「ブログねぇ」と思い出した。

 

人気の俳優が出演している嘘くさいドラマなんかを見ながら晩ごはんを食べ終えると、レンタルビデオ店の上に新しくできたインターネットカフェに向かった。

 

会員の登録を済ませ「一時間三五〇円、延長が一〇分で四〇円です」との説明を聞き、青い会員証をもらった。

 

早速「ブログ」と検索してブログのはじめ方を学んだ。

 

二時間もかかってブログの始め方が理解できると、次はブログの作成へ、

デザインを決めて、これでOKってところで、ふと思った

 

「私は何を書くのだろう、はたして誰に何を伝えたいのだろう」

 

次の日もネットカフェにいた。その次の日も。

 

けれど書けたものは全部「うそ」だった。もちろんページビューはゼロ。

 

どうせ誰も見ないのだからと、私は本当のことを書くことにした。

デザインも真っ黒な月夜のデザインに変えた。

タイトルは「狼少女の告白。」(*11)にした。

 

これまでの「うそ」をついてきた私と、「うそ」はつかない今の私。

沖縄移住に至るまで、そして沖縄での生活のすべてを告白する私。

書くのは私、見るのも私だけ。

その日食べた物や通勤途中に撮った写真をアップしたり、

そして、その日感じた事を書いた。

 

見失っていた私に。無くしそうな私に。